狼さんの好きな人
初めは、一体何だったんだろうと思ってたけど…


二日目、三日目にもなると、私を心配してそばにいてくれているんだとわかった。


一人じゃないよって、声に出さなくても態度で示してくれる。


凄く嬉しかった。


だけど…


どうして、私のそばにいるのがﾓｼﾞｬ男じゃないんだろう。


どうして、ﾓｼﾞｬ男のそばに私はいられないんだろう。


そういう疑問が生まれた。


ﾓｼﾞｬ男のそばにいることができるのは、あの若い家政婦さん。だって、ﾓｼﾞｬ男が好きになった人だから。


答えは、簡単だった。


ﾓｼﾞｬ男と若い家政婦さんが一緒にいると思うだけで、胸がキュッと締め付けられて苦しくてたまらない。


ﾓｼﾞｬ男に会いたい。抱きしめて貰いたい。キスして欲しい。触れたいし、触れて欲しい。


愛してるって言って欲しい。


ﾓｼﾞｬ男にしたい事、して欲しい事があるのに…。もう 、遅い。


授業もろくに聞けないくらいﾓｼﾞｬ男のことばっかり考えてるのに、それが彼に伝わる事はない。


こんなにも、想ってるのに…。


どうしようもないくらいﾓｼﾞｬ男のことが好きで、どうしようもないくらい心が苦しい。


この気持ちを、どう処理すればいいのかわからない。


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