狼さんの好きな人
「お兄ちゃん、顔はカッコイイと思うよ?」


「本当にそう思う?」


「うん。きっと番長なんかしてるから皆近寄りがたいんだよ。隠れファンの女の子って結構いるんじゃないの?」


「ひより、そんな優しいこと言ってくれるんだ。お兄ちゃんちょー嬉しい!!今日は一緒に寝るぞ。」


いやいやいや…


「意味わかんないよ…」


「今日は、ひよりと一緒に寝る。絶対!!」


「えぇ〜…」


「えぇ〜…じゃない!!強制!!」


お兄ちゃんは、そう言うとズルズルと私を引っ張って自分の部屋に入った。


「本気で一緒に寝るの?」


「本気も本気。ダブルベッドだから狭くないしッ」


お兄ちゃん、ちょー笑顔なんだけど…


しかも、既に横になって私を手招きしてますけど…。


「さ、寝るぞ。」


「ちょっと待ってよ。携帯を…」


「そんなのいいから…」


「ちょ…」


お兄ちゃんは、私の手を引っ張るとベッドに寝せた。


「いいから、寝るの。」


腕枕されたんですけど…。


まぁ、いいや。


寝よ…。


お兄ちゃんの体温が気持ちよくていつの間にか眠っていた。


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