狼さんの好きな人
私も水分補給しなきゃ…


だけど、あのボトルで補給するのは何だか気が引ける…。


皆、口をつけてるわけじゃないんだけどね。


休憩時間が終わると、ボトルを持って手洗い場に向かった。


ボトルの中身が空っぽだ。


休憩の度に、これだけ水分補給をすれば汗をかくわけだ。


ボトルに水を入れると、私は近くにあるウォータークーラーの水をがぶ飲みした。


…ふぅ


生き返った。


さて、早くボトルを持っていかなきゃ。


じゃないと、モジャ男に怒られ…


「ひより。」


キタ--------ッ!!!!


後ろを振り返ると、すぐそばにモジャ男が立っていた。


こんなそばまで来てたのか…。


全然気付かなかったよ…。


背が高いクセに、もっさりモジャ男なクセに気配を消せるのか!!


モジャ男…


「恐るべし。」


「は?」


「いや、別に…。すぐにボトルを持って行きますね。」


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