狼さんの好きな人
「俺も手伝う。」


「でも、練習が…」


「いいんだよ。」


いやいやいや…


「よくないですって…。お兄ちゃんに怒られます。」


「大丈夫。俺、郁斗よりバスケ上手いから。」


「何か、それ…」


「お前、少し黙れ。」


「え…?んッ…」


いきなり、モジャ男の顔が近づいたと思ったら…


軽くチュッとキスされた。


あの…


ここ外なんですけど…


「少しでも、ひよりのそばにいたいんだよ。そのくらい、わかれよな。」


………。


モジャ男がそんなことを言うなんて…


顔が熱い…。


「ぷっ。顔が真っ赤。」


「枢のせいです…」


モジャ男は、私をギュッと抱きしめると…


「今日、俺んち泊まりに来る?」


と聞いてきた。


「昨日から…ホントに…。どんだけ私を泊まらせたいんですか。」


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