狼さんの好きな人
モジャ男…


一体、どうしたんだよ…。


「ひより、どこに行ってたんだよ。」


お兄ちゃんが心配そんな顔をして私を見ていた。


「ごめん、ウォータークーラーの水飲んでた。枢、どうしたの?何か、怖くない?」


「機嫌が悪いみたいだな。俺、アイツがあそこまで機嫌が悪いの初めて見た。ひより、枢と何か話した?」


「えッ!?私?私が原因なワケ?」


「だって、枢の彼女だろ?」


「そうだけど…。大したこと話してないよ。」


モジャ男が自分のウチに私を泊まらせたいと言ったコト…


あとは…


私の首筋に指をあてて…


「あ…」


「何か心当たりでもあるのか?」


「私の首筋に指をあてて、誰につけられた?って言われた。私、意味がわからなかったけど…。」


「あははッ…ウケる…。腹がいてぇ…」


はぃ…?


お兄ちゃんが急にお腹を押さえて笑いだしたんだけど…


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