12月になれば
梅雨の不協和音
学校が終わり部室に楽器を取りに行く途中、「今日、一緒に帰れへん?」とカンディが出逢い頭(がしら)声を掛けてくる。
「オッケー。どっか行く?」
「お寺行かへん?」
「あぁ、ポテチ買って?」
「そう。」
「じゃあ、楽器取りに行くから付いて来てよ。」
私が頼むとカンディは「良いで。」と快く答えてくれる。
カンディは私よりも背が高いから、並んで歩くと少し見上げる。短めのプリーツスカートから形の良い脚がスラリと伸びている。