ヤンキー
第1章

きっかけは偶然

『起立!礼』

『サヨウナラ』


今日もツマラナイ1日の半分が終わった・・・これから、もっとツマラナイ事が起こるけど、それはまだ後の話―――


『真由!帰ろ~!!!』


あたし、笹木真由(ささきまゆ)。高校2年生の、純粋(?)な女の子。成績は、良く言って、中の上。悪く言って、中の中位・・・悪くない成績。
隣にいるのは、朽木佐奈(くちきさな)。中学からの友達で、3・4年の付き合い。


『ま~ゆっ!早くアイツ来る前にさっさと行こうよ!』

「そうだね・・・早く行こう!」


アイツとは・・・


『真由先輩、みーつけた!』


滝川隼人(たきがわはやと)君。中学から、あたしにベタベタして来る子。正直、キモイ。こんな事しなかったら、イケメンで可愛いのに・・・モッタイナイ・・・・


『隼人、あたし等今日用事があるの!悪いけど、帰るわね!』


佐奈は、隼人君が大っ嫌いで、隼人君も佐奈の事が大っ嫌いだから、口調が悪くなるんだよねぇ・・・

―ガシッ―

「えっ?!」

『真由先輩は、帰りません・・・よね?』

『あのねぇ・・・』

『佐奈先輩には聞いていません!真由先輩に聞いてるんです!』


そんなに見つめられても、困る・・・・・


『真由!』

『真由先輩!』

『真由!』

『真由先輩!』


頼む・・・・誰か・・・・・この2人の口をふさいで・・・・!



『おいっ!テメー等、邪魔なんだよ!』

「隼人君!」


後ろからヤンキーに背中を蹴られたらしく、咳ごんでる・・・・


『君、可愛いじゃん・・・何年生?』


佐奈は、周りにいるウチの学校で1番のヤンキーグループにナンパされてる・・・・


『ねぇ~、そこの可愛いお2人さん。俺等とデートしよう』


リーダーらしき人が人並みから現れた・・・・・・・・
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