ヤンキー

親友

伯母さんがいなくなってからも、あたしは親戚にたらい回され、あたしは誰にも心を開かなくなった。


『まーゆッ！ねぇ、今日暇？？』

「暇じゃない」

『えぇーッ！・・・みんなでカラオケ行こうって思ったのに・・・』

「あたしは群れるのが嫌いなの」

『えぇー・・・』


佐奈は、あたしに友達を作らせようとしてるみたいだった


『佐奈ー！行こうよ！』

『あ・・・うん』


佐奈は気まずそうにチラッとあたしを見たけど、あたしはワザと冷たく、


「行けば？あたし、用あるから」


と言って、教室を出た。

―ホントは、あたしだって、みんなみたいに、バカな事で笑い合ったりしたいよ・・・

後ろをみると、楽しそうに友達と笑い合う佐奈・・・


「あたしとは、住む世界が違いすぎるんだよ・・・」


佐奈はクラスでも可愛い方だし、男子にもモテる・・・だから、女子も男子も集まってくる・・・

あたしは、ケンカしかとりえがなくて、顔もそこまで可愛くもない・・・


「ハァ・・・」

『何ため息なんかついてるんだ、笹木』


顔を上げると、あたしが1番慕ってる俊が立っていた


「俊！どーしてココにいるのよ」

『どーしてって・・・自慢の妹がココにいるの』


俊の妹？！


「俊って、妹いたっけ？」

『いたよー！メッチャ可愛いから、見たことはあるはずだぞ』

「あたし、可愛い子、苦手・・・」

『まぁ、見てけって・・・』

『あ！お兄ちゃん！』


遠くから、女の子が手を振りながら近づいて・・・・・

？！？！？！？！？！？！？！？！？！？！？！？！


『よッ！佐奈、元気だったか？』

『モチ☆お兄ちゃんも、元気？』


俊と佐奈が仲良く喋ってるのは、信じられなくて、コレでもかッ！ってくらいホッペをつねった


『あは♪真由、可愛い☆』


佐奈は白い歯を見せながら笑った


「じゃ・・・じゃぁ、俊の自慢の妹って・・・」

『お兄ちゃん、そんな事言ったの？！』

『は・・・ハハハッ・・・ハハハハ』

『笑い事じゃないよ！』