ヤンキー

大切な人の為・・・

「お姉ちゃん・・・何で・・・?」

『亜美ちゃんは、真由ちゃんに会いに行ってくるって家を出て、その後・・・』


お祖母ちゃんはその後の言葉は言わなかった・・・きっといえなかったんだと思う


お姉ちゃんは、あたしに会いに来る途中、信号無視のトラックに撥ねられ、意識不明の重体に。トラックは、お姉ちゃんを轢いた後、スグに見つかり、運転手は逮捕。その次の日、お姉ちゃんは静かに息を引き取った・・・


『亜美ちゃん・・・』

『ぅう・・・』


お葬式には、沢山のクラスメイトや、先生、親戚が参列してくれた。


『真由ちゃん、ちょっと良い?』


お葬式が終わり、後片付けの最中、お祖母ちゃんに呼ばれ、家の中に入った


「お祖母ちゃん、ドコ行くの?」

『ん?お姉ちゃんの部屋だよ』


扉にはコルクボードが吊るされてあり、お祖母ちゃんと撮った写真が貼り付けられていた


扉を開けると、綺麗に整頓されてある机、白と薄いピンクの部屋、いたる所に吊るされた、コルクボード。写真や、友達からの手紙・・・色んな物が張られてるなか、たった1枚の写真と、メモ帳しか貼られていないコルクボード・・・それが気になり近くまで行くと・・・


「お姉ちゃん・・・アァ・・・」


涙が止まらなくなった―

そのコルクボードには、2・3歳のあたしと、お姉ちゃんが仲良さ気に写る写真と、その横に、”離れていても、ウチ等は永遠の仲良し姉妹だよ☆”と書かれたメモ帳が張られてあった・・・


『その写真はね、亜美ちゃんが1番大切にしていた写真だよ・・・』

「あたし、もうこんな写真、捨てたんだと思ってた・・・」

『あ・・・そうそう、亜美ちゃんの鞄の中に、こんなのが入ってて・・・お祖母ちゃん、コレは真由チャンが持ってた方が良いかなって思う』


渡された日記帳・・・最初は捨てるか迷ってた。けど、中を見たくなって、結局、読んだ・・・


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