望遠鏡

「俺も、」

「え?」

「俺も深春が好きだよ」

「うそ!!」


突然の告白に、深春は驚きを隠せずに思わずそう叫ぶ。


「いや、ほんとに。
だから今まで彼氏の話されるたび、正直ムカついてた」

「そー、なの?」

「うん」


深春はもう1度布団の中に潜り込んだ。

しかしそれは、芳隆の手によってあっさりと引き剥がされてしまった。


「ちょ、ちょっと返してよ!」


これ、俺の布団なんだけど。

そんなことを思いつつも口にはせず、
布団に一生懸命手を伸ばす深春の手をとって、芳隆は言った。


「今までずっと我慢させられてきたんだから、
もっとキスくらいさせろ」

「ば、ば、ばか---っ!!」
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