君恋、君想い ①
キーンコーンカーンコーン。

「では、開始。」

チクタクチクタク。時計の針が動く。

キーンコーンカーンコーン。

「お疲れ様です。合格発表は1月29日になります。」

はぁ…長い受験から開放された…。

あたしはフラフラと歩いていた。

『あッ。ちょい先行ってて?。』

「あぁ…。」

『ねぇ??。』

あたしは誰かに声をかけられた。

『あんた前の初詣のとき居た奴??。』

「あッ!!もしかして!!。」

『この前大丈夫か?転んでただろ?。』

「あッ。大丈夫です。ココ受験したんですか?。」

『あぁ、お前も?。』

「はい。あッじゃーあたしは失礼します。」

あの人…初詣でぶつかった…カズさん?。

「ただいま~。」

「おかえり!!未優どうだった?。」

「うん…何とかイケそうだよ…。」

「そう…頑張ったね!!。」

はぁ…29日が待てないよ…。

プルルルル。電話が鳴った。

「もしもし?。」

<<未優?梨穂だよ!今日どうだった?。>>

「梨穂か!!このままならイケそうだよ!。」

<<良かった…頑張ってね?じゃッ。>>

梨穂は小学校、中学校と仲良かった親友。

今も同じクラス。ずっと一緒だと思ってたけど実際無理。

あたしが私立を受験する。梨穂は公立。もうバラバラ。

崩れることなんて無いと思ったけど、今回でお別れ。

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