甘い君に溺れて
「…はい…」
ま、行ってきっぱりお断りしよう。
ちあきはそう思いながら社長室を出た。
空也には…
言うべきかなー…?
ま、いっか。
どうせ断るんだし。
ちあきはその日、いつも通り仕事を終えた。
……………―
「「「いらっしゃいませ。
ようこそ、クラブレオンへ。」」」
「初めまして。
ご指名はどうされますか?」
聖が笑顔で言ったが、その女性は悩むことなく言った。
「No.1の空也を指名したいんだけど。」
「はい、かしこまりました。
では、こちらのお席へ。」
「空也はどれくらいで来てくれる?」
「ならべく早く来られるように致します。」