甘い君に溺れて
「…さあ…?
社長から栗山さんが休みと連絡があっただけです。」
「…社長が?」
ちあき、いつも休む時はあたしに連絡するのに…。
結衣は不思議に思いながら仕事に取りかかった。
その頃ちあきは…―
取引先の人だし失礼のないようにしなきゃね。
ちあきは服装と化粧を確認して、約束の場所のオリエンタルホテルに入った。
うーん…
社長に写真でも見せてもらっとけば良かった…
ちあきはロビーに居る人みんなの顔を順番に見ていた。
すると…
「ちあきさん。」
「あ、はい…?」
後ろから名前を呼ばれ、ちあきは振り返った。
「初めまして。
…じゃないですけど。
実は、前にお会いしたことがあるんですが。」