甘い君に溺れて
「聖さん…
すいません。
今日は帰らせて下さい。」
「分かった。」
聖は何も聞かずにすぐに了承してくれた。
「すいませんでした。」
空也は頭を下げると、店を出た。
「空也くんどうしたんだろうね…」
結衣も驚いていた。
「あぁ…
あんな空也、俺も初めて見たよ…」
空也の声で騒然としていた店内も、徐々にいつもの雰囲気になった…―
「ちあきさん、着きましたよ?」
「ぇー?
ここどこぉ?」
「ちあきさんのマンションの前です。」
「伊集院さぁーん?」
「はい…?」
「ついでに家の前まで連れて行ってくれませーん?」