甘い君に溺れて



空也の腕が肩に乗ったまま二人は奥の部屋のソファーに座った。



「空也…さっきのこと…
嘘じゃないの。
ごめんなさい。」



「もう冗談はいいから。
ちあき、嘘だろ?
今なら許してやるからさ?」



空也は真っ直ぐ真剣な眼差しでちあきを見つめた。



やっぱり…

来るんじゃなかった…



ちあきは潤みそうな目を隠すように下を向いた。



「ごめんなさい…
嘘じゃないってば」



「……っ……

じゃあ今顔上げてみろよ?」



空也の言葉にちあきはなかなか顔が上げれなかった。



だって涙が今にも零れ落ちそうだったから…―



「ちあきっ!!!」



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