甘い君に溺れて



「もうっ!!いい加減にしてよ!!
みんなにまで迷惑かけて!!」



「…んだよ…」



空也が強い力でちあきの腕を掴んだ。



「…っ…ちょ、痛い…!!」



「やっぱり…泣いてる…」



空也は掴んでる腕を緩めてそっと頬に手を添えた。



「……ッ!!」



空也が強く掴むからつい顔上げちゃった…



「泣いてなんかない。」



大粒の涙を流しておいて、こんな見え見えのウソをつくなんて我ながら情けない…。


けどここで引き下がったらだめ…



「ちあき、本当に…


俺のこと嫌いになった?」



「………

電話でそう言ったよね…?」



「俺の目を見て言え。」



< 142 / 161 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop