甘い君に溺れて
空也はにっこり笑った。
…けれどその笑みは今までちあきに向けられた優しい笑みとは全く違う冷たいもので、ちあきはまたビクッっと肩を震わせた。
「ゃ…っ」
必死に出ない声を振り絞り拒絶した。
けれど無表情のままの空也に届くことはなく、無理やり唇が重なった。
「ん…っ!!!」
キスも荒々しくて、いつもとは別人のようだった。
キスの間ちあきは必死に空也の胸を押し返そうとした。
空也はそれがますます気に入らなくて、逃げ回るちあきの舌を執拗に絡め取った。
「ぷはっ…やだっ…!!
怖い、怖いの!!
離してっ!!」
空也が唇を離すとちあきは、叫びながら暴れだした。