甘い君に溺れて
「教えて…欲しい?」
近くで綺麗な顔に見つめられて目が離せなくなった。
「失礼します。
空也さん、ご指名です。」
京太の声がしてちあきは慌てて離れた。
「分かった。
ちあきさん、暇な日ある?」
「今週の日曜日なら仕事休みだけど…」
「じゃあその日空けといて。
二人でゆっくり話そう。」
「う、うん。」
「電話番号、教えて…?」
「うん。」
ちあきは空也に渡されたペンと紙に携帯の電話番号を書こうとした時、ふと携帯のことを思い出した。
「あ、携帯!!」
「携帯がどうかした?」
「携帯、空也さんの家に忘れちゃったみたいで…。」