甘い君に溺れて
「クスッ。
そうですね。
じゃあ、行きましょうか。」
「あれ?お会計は?」
「ちあきさんは気にしないで下さい。」
「いや、でもここ高いし少しでも払うよ?」
「その気持ちだけで十分ですから。
さぁ、行きましょう。」
「あ、うん…。」
その時、ちあきはハッっと本来の目的に気付いた。
駐車場へ行く階段を降りている時に空也に聞いてみた。
「あの、今更なんだけど…
何であたしがあなたの部屋で寝てたの!?」
空也は足を止めて、ちあきの方を見た。
「あの夜、ちあきさんも結衣さんもかなり酔っていて、家に送ろうと思ったんですが、寝てしまったので俺の部屋に行きました。」