甘い君に溺れて
「ちあきじゃないとダメなんだ。」
「で、でもこないだが初対面でしょ?」
「覚えてない?」
「…え?」
「俺たち、前に居酒屋で会ったことあるんだ。」
「居酒屋…?
あ、あれ空也くんだったの!?」
…………………―
今から一年前。
空也がレオンでまだNo.1ではなく、大きな壁にぶつかっていている時だった。
空也はレオンに嫌気がして抜け出し、一件の居酒屋に入った。
「おじさん、とりあえずお酒たくさんちょうだい。」
ビールを何杯も飲み続けていると、一人の客が入って来た。
「おじちゃーん!!
お酒ちょうだいっ!!」