甘い君に溺れて



「じゃあ、また今度の休みにどこか行きましょう。」



「うん。
楽しみにしてる。」



「おやすみなさい。」



「うん、おやすみ。」



ちあきは電話を切ると何だか空也の顔が見たくなった。



今日会ったのにどうかしてるな…あたし。



一方空也も電話を切ると聖がクスクス笑っていた。



「空也、顔ニヤケまくってたぞ?」



「聖さん!?
覗きですか?」



「たまたま通りかかったら、面白い物を見つけたから見てただけだ。」



「ちあきさんは大事な人ですから。」



「そうか。
くれぐれも京太と喧嘩なんてガキみたいなことするなよ?」



「しませんよ。

ちあきさんに手出さない限りは。」



空也は強い眼差しで聖を見ながら言った。



「そうか。」


< 43 / 161 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop