甘い君に溺れて
そう思っていると一人のホストが奥からやって来た。
「こんばんは、結衣さん。」
「聖ー♪こんばんは。」
その聖―セイ―という人を見た瞬間、結衣の目が輝いたので、お目当てがこの人だとすぐに分かった。
しかも結衣は呼び捨てだし…
そんなに通ってたの!?
「そちらのお方は?」
「あたしの友達なの。」
「あ、はじめまして。
栗山 ちあきです。」
「ようこそ、レオンへ。
私はこの店のオーナーの聖です。」
「あ、どうも…」
「ご指名はどうされますか?」
「しっ…指名?」
と、ちあきは答えるつもりだったがそれよりも早く結衣が言った。