甘い君に溺れて



空也が戻って来たのは閉店間近だった。



「はい。

今日何で家に帰りますか?
家まで送りますよ?」



「タクシーで帰ろうかなって思ってた。」



「じゃあ送りますよ。」



「ありがとう。」



少し二人で話してから閉店時間になったので、二人はタクシーに乗ってちあきの家の下に着いた。



「あ、空也くん。
送ってくれたお礼に、こないだ作ったケーキがあるんだけど食べない…?」



「…は?」



え、これって誘われてる…?

いや、違う違う!!
まだ我慢だ我慢!!



「………?」



「あ、じゃあ少しだけ…。」



「良かった~♪
作りすぎちゃって困ってたの。」



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