甘い君に溺れて
「うん、頑張って。」
「また店に遊びに来て下さいね?」
「うん。バイバイ」
京太は電話を切って大きくガッツポーズをした。
まだ空也とちあきが付き合っているとも知らずに…―
その日のレオンでは空也と京太が、目に見えて機嫌が良かったのは言うまでもない。
「あら?
空也くんの機嫌がいいのは想像つくけど、今日京太くんもご機嫌じゃない?」
ちあきが会社休みだったので、一人でレオンに来た結衣が言った。
「そうなんだよ。
また面倒なことが起こらなきゃいいけどな…」
「うーん…
ちあき、変なとこで鈍いからねー…」
「ってか、空也が機嫌いい理由は?」