甘い君に溺れて
京太くんみたいな優しい人ならあたしよりきっといい人が見つかるよ…
ごめんね。
京太くん、幸せになってね。
京太の背中が見えなくなるとちあきは俯きながら家に帰る方に歩き出した。
―ドンッ…―
俯いていたせいか誰かにぶつかってしまった。
「痛…っ…
す、すいません。」
「いえ、大丈夫ですか?」
この声…
「…空也…」
ちあきは空也を見るなり人目を気にせずギュッっと抱き着いた。
「ちあき、さっきシたばっかりなのに積極的だな?」
「……バカ……」
「大丈夫?帰ろうか。」
「…うん。」
ちあきと空也は手を繋いで家に帰った。