甘い君に溺れて



「…そうだね…」



自分が忙しいからって、ひどいことしちゃったかな…
空也だって頑張ってるのにね…



ちあきは昼間、空也に電話してみることにした。



「…もしもし…」



受話器からは空也の掠れた声が聞こえた。



「ごめん、寝てた?」



「…まぁ…」



「あ、じゃあいいの!!
起こしちゃってごめんね。」



「…え?
ちあき、何かあった?」



「へ…?」



「いや、最近忙しそうだったから、ちあきから電話なんててっきり何かあったのかと思って。」



「あ、ううん。
本当に何でもないの。
じゃあ、土曜日にね。」



「あぁ…うん。」



ちあきは空也の言葉を聞き通話を切った。



< 97 / 161 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop