リクエストを基にした・【Kiss】シリーズ 『甘々』・3
「どこが? 可愛がっているじゃないか」

「生まれて十五年間、ずっと続けられている行動だと、『お前は成長していない』って言われているように感じるんだけど?」

「そんなことないさ。十五年間、俺はずっとお前のことを『可愛い』と思っている」

「それはっ…!」

「うん?」

あくまでも穏やかに笑う従兄に、何も言えなくなってしまうわたし…。

「子供扱い、しないでよ…」

いつまで経っても、従兄はわたしを年下の女の子扱いしかしない。

あの名門校を選んだのだって、制服が『可愛い』からだけじゃない。

偏差値がとても高い。

だからそこを選べば、現役塾講師である従兄が勉強を教えに来てくれると、思っていたから…なのに。

< 3 / 5 >

この作品をシェア

pagetop