【短】KISS


「ケンちゃんは

キスしたこと

あるのかなぁ……?」



わたしは

自分のくちびるを

指でなぞりながら

ポツリと言った。


ドキドキしながら

アミさんの言葉を待つ。




「そりゃあ

あんなにイケメンくんなら

キスのひとつやふたつ

あるだろうねー。


ううん、それ以上かも!」




意外にも

アミさんの返事が

即答だったのと


その答えに

どんどん不安な気持ちが

顔を出す。



ゆがんで見える、宝箱のなか。


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