【短】KISS
「ちょっと待って!」
頭がこんがらがって
思わずケンちゃんを
押しのけた。
とは言っても
力のないわたしには
男の子のケンちゃんを
押しのけるなんて
到底ムリな話。
びっくりした顔をしている
ケンちゃんに
わたしは
あわててたずねた。
「目は開けてるの?
閉じてるの?」
気が動転しちゃったから
ってだけじゃないよ。
本当に
ずっとギモンだったの。
よくわかんなかったの。
今日が
キスの記念日になるんだもん。
おしえて
ケンちゃん。