【短】KISS


「ちょっと待って!」




頭がこんがらがって

思わずケンちゃんを

押しのけた。


とは言っても

力のないわたしには

男の子のケンちゃんを

押しのけるなんて

到底ムリな話。



びっくりした顔をしている

ケンちゃんに

わたしは

あわててたずねた。




「目は開けてるの?

閉じてるの?」




気が動転しちゃったから

ってだけじゃないよ。


本当に

ずっとギモンだったの。


よくわかんなかったの。



今日が

キスの記念日になるんだもん。




おしえて

ケンちゃん。



< 27 / 37 >

この作品をシェア

pagetop