【短】KISS


「ケ、ケンちゃんっ!


……きゃっ!」




がまんできなくなって

ぱちっと目をあけると


さっきより

もっと近くに

ケンちゃんの顔があった。


びっくりして

あとずさりする。




「あ、あのっ!


わたし

こんな格好でいいのかな?


シチュエーションとかも

お月さまや

お星さまが見える

お城とかじゃなくて

いいのかな?」




なかなか踏み出せない

おとなへの階段。





< 29 / 37 >

この作品をシェア

pagetop