【短】KISS
「朝、目が覚めるとね
ドキドキするの!」
大きな声で
わたしがそう言うと
ケンちゃんは
不思議そうな顔をした。
「わたし
ケンちゃんの彼女なんだなぁ~って。
つらいときも
わたしには
ケンちゃんがいるもん!
って思うと
元気になるの!」
わたしは
星を見上げながら
ケンちゃんの前を歩く。
目の前のケーキ屋さんから
あまいあまい香りが漂ってくる。
「未夢にとっての王子様は
ケンちゃんだよ?
未夢の夢はね
ケンちゃんの
お嫁さんになることなの!」