【短】KISS
「も~
会うたびに
『ケンちゃ~ん!』
って抱きついてるもんね。
毎日
ラブラブチュッチュ
してるんでしょ!」
アミさんのその言葉に、
わたしは両手に抱きしめていた
新商品のおちゃめポーチを
床に落とした。
“ラブラブチュッチュ”
その言葉に
最近
知りたくて知りたくて
しょうがなかったことを思い出す。
ハート型の窓からは
ストーブと同じ色の夕日。
「あ、あの…… アミさんっ!」
「ん?」