僕は鳥になる【短編】
緊急処置ということはかなり危ないって事なのだろう。
俺は頭の中が真っ白になっていた。
病院について晃はすぐ集中治療室に入れられた。
俺と母さんは集中治療室の前に座って晃が無事に出てくることを信じて待っていた。
「晃……死ぬな……!」
「晃人…晃は死なない…。信じよ……?」
もう俺は力さえ入らなかった。
いや。
入れようとしなかった。
もう力を入れる気力さえない。
「信じてぇよ……。」
信じたかった。
でも晃が入った場所が場所だ。
死なないと信じていても目の前の病室が集中治療室だから信じようにも信じられないように感じる。