僕は鳥になる【短編】
僕の遺体の前に座っている兄ちゃんの肩に乗るように白い鳥にお願いした。
バサバサ――
「ん……?鳥?さっき……の鳥か……?」
『兄ちゃん………』
「えっ?晃……?何処にいるんだ!!」
『ここだよ…。兄ちゃんの肩…。』
「こっ、この鳥がお前…なのか…?」
『この鳥は僕じゃないよ。この鳥を通じて話しているだけだよ。』
「ならお前まだ生きて…?」
『僕も信じたくないけど…もう生きてはいない……。』
「そうか…。なら本当にお別れなんだな…。」
『そうなるね…。でも……僕はいつまででも家族と一緒にいるつもりだよ?』
「そうか…一緒にいてくれるんだな…。」
『うん。僕はこれを言う為に白い鳥に協力してもらった。兄ちゃんの為に。』
「俺の為に…?」
『うん。父さんや母さんにも言ってて。僕はいつまでも家族と一緒だからって。』