僕は鳥になる【短編】
『兄ちゃん……僕そろそろ行かなきゃ…。』
「そうか……。また…また話したりしような!」
『うん。約束する。』
僕はいつまででも家族を見守っているから。
「絶対…絶対だからな!」
これが本当のお別れではない。
本当のお別れなんて僕ら兄弟にはない。
永遠に一緒にいる存在なんだ。
だから……。
『絶対にまた来るから。それまで待っていてね。なら兄ちゃん……またね…。』
「晃!うっ………またな!!」
バサッ……
白い鳥は兄ちゃんの肩から飛んだ。
じゃぁ、今から一緒に旅にでよ?
そして…また兄ちゃん達のとこに戻ろうね?
僕は白い鳥の後ろを飛んで行った。
最後に兄ちゃんの顔をみて…。
またね…兄ちゃん。
僕は鳥になれたよ…?
だから……。