僕は鳥になる【短編】
意識が再び戻ったのは次の日の夕方…。
ずっと意識がなかったらしい…。
「晃…大丈夫か?」
兄ちゃんが問い掛けてきた。
もうあまり苦しくなかったからもう声は出せる状況だった。
「もう。大丈夫だよ…。」
「母さん達が事情を聞いてた。事情は……。いっても大丈夫か?」
多分僕が思ったどうりの答えが帰ってくるはずさ。
覚悟はある。
だから…。
「大丈夫だよ。言って?」
「あぁ。…お前の病気…進行しているらしい。」
やっぱりそうだったんだ…。
僕の思ったとうりだった。
「やっぱりそうだったんだね…。だいたいは分かってた。」
「そうか…。ごめんな。」
「なんで…兄ちゃんが謝るの…?」
「ん…。お前に本当の事を言いたくなかったんだ…。」
そんなこと…。
「別に大丈夫だよ。分かってたから。」
そう…。
僕はもうわかっている。
「何かわかったら言って…?」
「あ……。うん。分かった。」
僕は本当の真実だけを知りたい。
だから嘘は付かないでほしい…。