気まぐれ猫
性格
 「優希ってさ、お人好しって言われない?」
 祐輔がふと思い出したように、勉強の手を止めて言った。
「な、なんで?」
「いや、なんとなく」
 そう言って祐輔は勉強に戻った。
 司は何も言わずに先に帰ってしまった。 俺は祐輔に言われたことが気になってしまった。
 というのも中学の時にも同じ事を言われたことがあったからだ。
「気にするな」
 俺がよっぽどそういう顔をしていたのか、祐輔がノートから顔を上げずに言った。「気にすんな!」
 横から宏樹が便乗してきた。
「お前は自分のテストを気にしろ」
 祐輔が横からつっこむ。
 それを見て、俺はやっと笑った。
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