気まぐれ猫
 猫のお兄さんが学校に行き始めてから今日でちょうど二週間。お兄さんの体調は順調らしい。
「……お兄さんも学校終わった頃かな……」
 会いに行ってみよう、そう思って教室を出ると、猫が俺に向かって走って来た。
「何!?」
「……ちょっと……来て……。」
 猫が息を切らしながら言った。
「……なんで」
「……兄貴……が……倒れた……」
 そう言った猫の顔は真っ青だった。
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