桜舞う校庭【長編】
『俺?俺は、斎藤和也!』
和也もその変化に気付いたらしく、自分の名前を名乗った。
『そうそう!高坂君と斎藤君は入学式の時に隣だったから、きっと席は前後でしょ?』
「あぁ…」
確かにそうだな?
それが和美と関係あるのか?
まだ分かってない様な表情をする鈍感な俺に、和美は説明を続ける。
『だーかーらー!私は眞野だから、高坂君達と席が離れちゃうでしょ?』
「そーゆー事か…」
やっと理解できた。