桜舞う校庭【長編】
『席つけぇー!』
紛れもなく、
俺達の担任だった。
『お?女の子を泣かせたのか?』
と、泣いている和美を見て先生が言う。
「違います。違います。」
俺は必死に否定した。
嘘はついてないけど、
問題になったらややこしいだろ?
『そうか?それならいいんだかな?』
担任は、納得してくれたみたいで、助かった。
『だったら。早く席つけ?』
「はい」
『はぁーい』
『…はい…』
俺、和也、和美は返事をして自分の席についた。