風のおとしもの。
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「よぉし、始めちゃいましょーっ!」
大きく意気込んだ美紀さんに、里香さんは小さく息を吐いた。
「美紀さん、図書館ではお静かに……」
「はぁい」
小声で返事する美紀さんは、なんだか楽しそうだ。
「で、美紀がわかんないところなんだけどぉ」
「私に聞くのか」
「だぁってぇ、里香もわかんなかったんだもーん!」
雛がいるだろと佳代さんは私を指さす。
確かに古文は佳代さんよりも得意だ。
今日の為に予習もしっかりしてきたし、答えられると思う。