風のおとしもの。




柔らかく微笑んでくれる佳代さんに胸が痛んだ。
遊びたい。
けどダメなんだ。

美紀さんの冷たい眼差しが突き刺さる。


「じゃあ美紀と行こーよ♪」

「せっかくだしみんなで行きたいじゃん、ね?」

「高校最後の夏休みだしな」


佳代さんの問い掛けに頷く里香さん。
私も曖昧に頷いたけど、美紀さんは面白くなさそうだった。




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