風のおとしもの。
「雛、おかえり」
「ぁ………はい」
力無く笑うと、佳代さんの目が見開かれた。
「っ………雛乃、保健室行こう」
「ぇ……?」
「顔、真っ青だ」
嘘、さっき鏡の前で見た時はそんなことなかったと思うんだけど。
佳代さんまたからかってるのかな?
……いや、目が本気だ。
「大丈夫ですよ、すこぶる調子が良いです―――」
「すこぶる調子が悪そうだ。いいから、行くよ」
少し怒ったような口調で、佳代さんは私の手を引いた。
ダメ。
こんなことしてたら―――