風のおとしもの。





「その子がもし、その女の子のことを好きなんだったら、話は別」

「………ぅえ?」








好きって………そんなの好きに決まってる。
好きじゃなかったらこんなことしない。
どういうこと?


「恋愛感情として、ってこと」

「!?」


ぼっと顔が赤くなった。
えっ、えぇ!?


「あら。同性でだって、なくはないのよ」

「そ、ぁっ、れもっ、ひゃってそんな、なっ!」

「あらあら」


そういう人たちがいることを知らないわけじゃない。
でもそんな!
美紀さんが、佳代さんを!?

まさかそんなことって―――!





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