風のおとしもの。
とにかく大事なのは結論です。
小論文などでも結論から述べる技法があったハズだ。
そしてそれは何故か?
結論に至った過程を経験や行動、思考など具体的に掘り下げて述べる。
最後に、より明確になった結論に対して、つまりはこうなのだと一言二言添えて完成する。
つまり、これに則ってお話すれば!
まず誤って伝わってしまうことはないでしょう!
「………と、言うと?」
「…私、村井君に話があるって言われてついて行きました。でも私、男の子にあまり免疫がないみたいで、緊張してしまいました」
「うん」
「そしたら、村井君にはそれが面白かったみたいで、からかわれました」
「……どうやって?」
「距離を詰められるとドキドキしてしまう、とお伝えしたので、距離を詰められました」
「どういう風に?」
「こう……」
上手く説明出来ない時は身振り手振りが一番です。
佳代さんの上に被さってみる。
すると、ちょっとだけ佳代さんの目が大きくなる。
「それで体が強張ってしまった私を見て、村井君は大笑いしました」
「………」
「傷付いたのと腹立たしかったのと、たくさんの思いが込み上げて、その場を立ち去ろうとした時、引き止められてしまいました」
佳代さんの横に座り直し、後のことは簡単に説明して話を終えた。