風のおとしもの。




とにかく小鳥遊と話したい。
謝って、伝えたいんだ。

俺を助けてくれたこと、不自由な母さんを手伝ってくれたこと。


すぐにでも返事したかった。
けど、今度はもう失敗しないようにと考えると時間がかかる。

結局、短文で簡潔なメールしか作れなかったわけだが。



「………送信」



何を思ってメールしてきたのか。
その意図は汲み取れなかったが、このまま平行線でいるよりは随分マシだ。



……返事が待ち遠しいなんて、初めてだな。










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