風のおとしもの。
いいのかよ。
二つ返事っつーのもなんか………疑うって心はないのか?
しかも俺だぞ?
さっきまであんなに警戒してたのにもうこれか。
「お前がやれっつったんだからな……」
前とは違う。
今度は体に触れる。
こいつは一回痛い目見ないとダメなんだろうな。
多少強引だけど、他のやつに襲われてからじゃおせぇし。
肩、細いな……。
小鳥遊の息が詰まるのがわかる。
……また泣かすことになるかもな。
でも今更やめる気はないし、やれって言ったのは自分なんだから。
軽はずみな返事、たっぷり後悔しろよ?
リボンを解き、シャツのボタンをはずす。
鎖骨があらわになり、小鳥遊の体がさらに緊張するのがわかる。
……ちゃんと食ってんのか?
浮き彫りになった鎖骨に、真っ白な肌。
手を伸ばそうとして、すんでのところでとどまる。
フリなんだから触るのはマズイだろ!?
つか俺、今なんで………っ。
いや、考えんな。
かぶりを振って、肩口に手をかけ直す。
カッターシャツ越しに、小鳥遊の肌の感触や体温が伝わってきた。
………やわらけぇ。
こんなにほっせぇのに、触ると柔らかいんだな。