風のおとしもの。




ちらっと小鳥遊の顔色を見る。



「………大丈夫か?」


おずおずと切り出してみると、ゆっくりだが返事が来た。



「えっと、びっくりしました。でも大丈夫です」

「そうか………なんか悪かったな」

「いえ、私が言い出したことなので………」




沈黙が気まずい。
まぁとりあえず怒ってはいないみたいだ。
ただぼんやりしてるってゆーか………。

…………。
まぁ、大丈夫だよな?


「………俺はさ、お前があーゆーことに疎いの、若干気になってたってゆーか…」

「へ?」

「お前、その容姿だろ?もっと警戒心持って欲しいっつーか……」

「?」

「や、んな顔されても……」


こいつホントに大丈夫かよ。
日本語伝わってんのか?


「まぁ、男が急に近寄ってきたらさっきみたいなことされてもおかしくないってこと。覚えとけよ」

釘刺しとくか。
小鳥遊にはうるさすぎるくらいがいいのかもな。
言い捨てると、意外にも反撃された。








< 223 / 382 >

この作品をシェア

pagetop