風のおとしもの。

村井 鷹文





席が一つ多い。






俺は1番後ろの窓際の席に着き、頬杖をついた。
何故それがわかったかというと、自分の席が動いていたからだ。
綺麗に並んだ机の群れから、俺の机だけはみ出るように窓際に置いてある。

まぁ真面目に授業を受けるつもりもないし、どーでもいい。
ただ気になったのは新しい席に座ってるやつだ。



俺はあいつのことを知っていた。
初めて見た時とは随分印象が違ったけど、間違いない。







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