風のおとしもの。




「でもよー……」





校内でも有名な不良生徒がこれかよ。
上がいなくなったおかげで最近は目立つケンカもしなくなったけど、なんなんだよこの妙な違和感は。
俺こんなやつだったっけ?
つーか俺のことなんかほっときゃいいのに。



「んっと、やりにくいやつ」



俺は屋上で一人ごちると、大きく伸びをする。
そのままコンクリートの床に寝転がると、少し伸びてきた黒髪がわずかに揺れた。







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